こんにちは、門倉仁です。
今回はラーメンの具材でおなじみである「メンマ」について語りたいと思います。
一般的にはメンマという名称で知られていますが、かつては「シナチク」という名で呼ばれていました。タケノコの一種である麻竹を蒸して発酵させ、味付けした台湾発祥の加工食品です。
繊維が多くシャキシャキとした歯ごたえが特徴的です。独特の甘みや香りがあり、酸味も感じます。
日本では明治時代から食べられているそうで、ラーメンや中華そばのトッピングとして親しまれています。
台湾や中国から輸入されるものがほとんどですが、国内製造されているものもあるそうです。
ラーメンの上にメンマを乗せるのは日本独自の食べ方で、中国や台湾では炒め物の具やお酒のおつまみとして食べることが一般的だそうです。たしかにお酒にも合いそうですね。
原材料となる麻竹は、ミャンマー原産の植物です。世界で竹は3000種類ほどありますが、その中で食用となるのは300種類。さらにメンマに向いているのは麻竹だけだそうです。発酵に欠かせない糖分が多く含まれているのが理由だといいます。
亜熱帯地域である中国南部や台湾で生産が盛んです。日本でも麻竹を育てる試みがあったそうですが、温帯に属する日本では生育環境が違いうまくいかなかったため、国内生産はほとんどできていません。
メンマを作るには工程が多く時間もかかります。
まず下ごしらえした麻竹を蒸して茹で、アク抜きをします。その後1ヶ月ほどかけてじっくり自然発酵させ、終わったら3~4日ほど天日干しをし、また水で戻して茹でて、常温に戻るまで寝かせます。
この常温に戻すという作業を何度も繰り返して、メンマは出来上がります。一定の大きさにカットしたら梱包して出荷されます。
シナチクという言葉は、支那(昔の中国のこと)と麻竹が合わさった言葉です。メンマは、ラーメンのメンと麻竹の麻(マ)が合わさった言葉です。戦後、中国が支那と呼ばれることに対し抗議があったため、このように変わったと言われています。
いかがでしたでしょうか?メンマについて調べてみると、意外と日本の歴史も関係していることが分かりました。
また具材についてご紹介したいと思います。